
ちなみに、80年代のビデオカメラっていくらするの?

メーカーとか性能にもよるだろうけど
10万以上してたみたいだよ?
現代の値段で考えたら…
いや、考えないでおこう

絶対高いだろうな…
物価も全然違うんだろうし
時代を感じますなぁ
前回のあらすじ
村に入った僕たちが最初に出会った妖怪は【妖怪アミダババア】
あみだくじで「7」の運命数と開始日である16日を足したバイオリズム数の「24」を授けられた。
ババアを撮影することはできなかったが、リュックに詰めた道具とワクワクと希望と少しの恐怖。
そしてカメラを手に妖怪村を探索すると、次に出会ったのは落武者達。
平和的解決を望むも奥への道を譲ってくれそうにない。
仕方なく引き返そうとしたとき、似非関西弁落武者は帰るためには必要なた4つの物を揃える必要があるんやで!と教えてくれた。
僕は落武者から離れ来た道を戻ることにした。

ここまでがあらすじね。
あと落武者さん達は本来関西弁じゃないから
というか、バイオリズム数は変わらないんだね

関西弁の方が怖さ紛れるかなーって
あと、バイオリズム数の日にちは
どうやら始めた日で固定されるみたい

低い声で関西弁喋る落武者の方がどう考えても色んな意味で怖いでしょ
ということはバイオリズム数は24で確定なんだね
前回の探検を知りたい人はこの道を曲がってね
またどこかで見た立て看板がある


この看板、前回も見たよね?

もしかして、この村の至る所に
置かれてるのかな…?
落武者とさよならバイバイ▶︎来た道を戻る

来た道を戻るために緩やかに坂を上る。
誰もいない夜道、さっき通った道のはずなのに反対から歩くだけで別の景色に見えてしまう。

落武者さん達は西に
って言ってたよね

そうだね。ってことは・・・
そこを曲がればいいのかな
左手に見える曲がり道に視線を向ける。
まっすぐ行くか、曲がるか。

どうする?

落武者さんたちも西に!
って言ってたから
曲がってみよっか!
左手に道を曲がると、そこは砂利道だった。
静かな空間に響く石のこすれる音はどうも嫌な感じがする。

ね…あきら、あれ。
街灯もない向こうからこちらに向かって誰かが歩いてくる。
髪を上げ、縦縞の着物を着た痩せ型で儚げな女性。
それはまるで大正ロマンの竹久夢二の絵に出てくるような…いや、誰それ!!(有名な美人画の人らしいけど!!)

誰!
竹久夢二って誰?!

あきら、竹久夢二をご存じでない?!
黒猫を抱く艶やかな女性を描いた一枚である「黒船屋」を知らない!

知らないよ!
っていうか、なんで急にその人の絵で例えたの!

だって天の声がそう説明したんだもん!
でも目の前の女性は美しいのは間違いない。
こんな薄暗くて奇妙な場所に若い女性がいることすらおかしい…もう妖怪だって2人見かけてるんだ、絶対この女性だって妖怪に間違いない!!

どうする?
草むらに隠れる?

それとも、近づいてみるか?
第3妖怪発見:ろくろっ首

よし、近づいてみよう
足を止めず、身を隠さず女性へと近づく。
女性もまた近づいてくる…かと思いきや、10mほど先で立ち止まった。
僕もまた反射的に足を止めてしまう。
月明かりに照らされたその顔は悲しげで儚い、美少女だった。
近づいてもっとよく見てみたい。
別に変なことをするわけじゃない。
むしろここで足を止めてる方が不自然だと足を進めようとしたとき、不意に美少女の首が伸びた。

これ、ぬ~べ~で見たやつだぁあああ!!

ろくろっ首だぁあああああ!!!!
あきら、やばいって逃げようよ!!

で、でででででもこれ!
これ、ビデオに収めたら大スクープだよ!!
逃げるか、無許可撮影か。
許可を取るから断られるんだ・・・でも、相手は妖怪といえど女性。
逃げるか…撮るか。

どーーーすんのさぁあああ!!!
そんな過去は知らないよぉお!▶撮影する

僕は意を決してカメラを向けた。
すると、ろくろっ首はカメラに向かって頭突きをしてきた。
昔見世物小屋で晒され、今となってはテレビで晒されそうになる!
そんなのもうたくさん!!
構えたカメラを壊さんばかりに怒りをぶつけられる。
そりゃそうだ、普通はそうだ。
誰だって無許可で撮影されて知らないところで晒されるなんてたまったもんじゃない。

ばかばかばかばか!
妖怪にだって人権あるんだから!!

妖怪って人なの?!
人間のくくりでいいの?!
妖怪権じゃなくて?!

ばか言う暇あるなら
このろくろっ首退治してぇえええ!
このまま攻撃されてカメラを壊されるのもたまったもんじゃない。
ここは戦うしか・・・!!
初めての分かれ目、戻れぬ道
僕はカメラをおいて戦うと決めた。
相手は妖怪だけど、首が伸びる以外何もないはずだ!

あきら!
あきらの運命数はいくつだっけ?!

え?え?!えっと、えっとぉおお!
7!
ラッキーセブン!!!

じゃあ一か八か…
女性に手は出したくないけど
右フックだぁああああ!!

うぉっしゃぁあああ!!!
砂利道で繰り広げられるろくろっ首との死闘。
めっちゃ抵抗してきたけど、僕の渾身の一撃はろくろっ首に打ち勝った。
カメラも壊れてない、持ち物も無事・・・勝った、僕・・・妖怪に勝ったんだ!
無我夢中で戦ったから、正直そこからの記憶が曖昧。
多分その辺の角を1,2回曲がったと思う。
気づけば南方向へと向かっていた。
とりあえず目の前に続く道を歩き進めると、またどこからか低い雄叫びが。

あきら、聞こえた?

聞こえてないって言いたかった…
その声はしっかり聞こえていた。
もしかしたら新たな妖怪に会えるのではと少しだけ期待しながら声のする方へ向かってみると、そこにいたのはまた落武者さん達だった。
まだ仲間の心配をしている彼らに僕との思いではないのか…まるで初対面のように敵意むき出しで目の前に出てきた。

やっべ、また出てきた…でもさっき優しかったし、もう一回話しかければ気づいてくれるかな?
おーい!落武者さーん!!!

あきら、絶対やめた方が…!
話せば分かる奴らのはず。
なるべくスマイルを心がけて近づいた瞬間、先頭に立っていた落武者は刀を握った手を大きく振り上げる。
当たったら確実に…。

うおぁあああああ!!

逃げろぉおおお!!
逃げるは恥だし全ロスト
斬られまいと無我夢中だった。
土地勘のない草むらを逃げ回る、後ろなんて振り返る余裕はない。
もし追いかけられてると思うだけで泣きそうだ。
どこまで走ったか分からないし、周囲も草むらしか見えない。

あきらストップ!!
もう誰もいないからっ…
後ろも大丈夫っぽいよ!!

ほ、ほんと…?
よかったぁあああ…
まじで斬られるかと思った

あーもぉお!!元はと言えばあきらが…!!
あれ?あきら、リュックは?
カメラは?!

そんなの…命に代えられないし
あんな重いの持って全力疾走できないから
多分どっかに投げ出してきちゃった…。

草むらの中に座り込んで息を整える。
気づけばポケットの中の財布と筆記用具以外何もなかった。
カメラも食料も水も何もかも…手元にはない。
何処に投げおいてきたかなんて記憶にございません。
立ち上がり、月明かりだけを頼りに肩を落として歩いた。
こうなると来るんじゃなかったとさえ思ってしまう。
どんよりと重い足取りで歩みを進めていると、ずーっと向こうに見えたのは建物だった。

あきら、あれ見て!
明るい建物あるよ!

ほんとだ。行ってみよ!
まるで誘蛾灯に誘われる蛾のように、光るそこへと僕は向かった。
田舎の救世主・コンビニエンスストア
光を求めて草むらを抜けると舗装道路があった。
久々に踏みしめる整った道に安心感を覚えながら光へと近づくと、プラスチック製の看板が目に入る。

ファミリーゴースト…?

コンビニ、みたいだね

なになに?
開いてます、あなたのゴースト

ファミリーゴースト…いい気分
なんか知ってるフレーズに似てるような?
コンビニを背に道路を見つめ直す。
目の前にまっすぐ道が延び、左右に道が続いている。

どうする?コンビニでなんか買う?

それともまっすぐ南に行くか…
舗装道路に沿って東西か
いや…でもコンビニ気になるな

じゃあコンビニ入ろうよ
もしまた何かに追いかけられたら、このコンビニに戻れないかもしれない。
それなら今のうちに少し見ておきたい。
道路から視線を離した僕は「ファミリーゴースト」の中へ入った。
田舎のコンビニは何かと助かる。
24時間営業という営業形態にも働いている店員さんにも正直頭が上がらない。
夜中におなかがすいて何度足を運んだか。
店内に入るけど人影はない。
客も、店員も。

とりあえず見て回ろうよ。
お金ちゃんとあるよね?
落としてない?

お金は大丈夫!
お財布もあるよ!
ポケットから財布を取り出して目視確認。
財布もあるし中にお金もある…大丈夫、買い物できる。
店内を歩いて品物を物色する。
財布の中は3000円、無駄遣いは避けておきたい。

ねぇあきら。
変わった物置いてるよ?

変わった物?例えば?

えっとね…金槌が置いてるよ
こっちには特選贈答品っていうのがあって
夫婦茶碗1500円に、大皿2000円だってさ

金槌…か。
さっきろくろっ首に襲われた
護身用にありかも。
棚から金槌を手に取り思案する。
いざって時に役に立つかもしれないと購入を決意し、再び店内を物色すると目にとまった物があった。

カッパ巻きだぁああ!
ちなみに僕はキュウリが好きだ、大好きだ。
何も付けず、あく抜きもせず塩もみもせず…へたを切り落としただけで齧り付くのが好きだ、大好きだ!
無論カッパ巻きも好きだ!!大大大大好きだ!
寿司を食べに行くときは必ずと言っていいほど食べる。

カッパ巻きも買っちゃお

いいなー、ボクにも分けてよね?
買う商品を決め、ボクはレジへと向かう。
普通なら店員さんがレジにいてお会計をしてくれるが、誰もいる気配がない。

店員さん・・・いないね

さすがにお金払わずに出たくないし
店員さん待ってみる?
1分待ってこなければ大声で呼び出せばいい、僕は通る声をしているという自覚がある。
持ったままというのもあれだと思ってカウンターに品物を置いた瞬間、勝手にレジが動き出してお会計が始まった。
ピッピッとスキャンが行われ、合計金額が表示される。
金槌とカッパ巻きの代金を支払うと、しっかりおつりとレシートが渡された。
こんなに辺鄙な場所にある妖怪村も近代的になった物だ・・・やっぱり妖怪もコンビニを利用する時代になってしまったのか?
しかもご丁寧に幽霊の絵が描かれた袋までつけてくれた。
しかも無料で。

店員さん・・・もしかして透明人間なのかな?

どうだろ。
でもさすがに泥棒してまで妖怪に会いたくないよ。
人として常識と良心だけはなくしたくないし・・・。

ろくろっ首に無許可撮影仕掛けたやつの台詞じゃないと思うけど?
見えない店員に頭を下げ袋を手に僕はコンビニを出た。
コンビニの中でたくさんの妖怪が働いてるのかなと少しだけ期待したけど・・・場合によっては人間は使用禁止!といわれかねないから、これでよかったのかもしれない。
さて――どっちに向む?
冒険は続くが帰りたい
今回であった妖怪はこの2人?
・ろくろっ首
・透明人間?

透明人間はあそこにいたの?

透明だから分かんない

だよねぇ
もしかしたら超最先端の
全自動レジだったのかも
地獄先生ぬ~べ~では、メインキャラの1人である細川美樹が幽体離脱を試みてろくろっ首としての才能を開花させてしまうが・・・この女性はどうなんだろう。
ベースは人間だけど首が伸びるだけで妖怪扱いなのか・・・それともまだギリギリ人間なのか。

でもこの村にいるって事は人ならざる者だよね
ってことは…妖怪に勝っちゃったあきらは…

僕はれっきとした人間ですっ!!
ろくろっ首相手にせっかく勝利を掴んだのに・・・そのあとはなんとも情けない。
ビビって逃げ出して荷物を全ロスト。
カメラもないから妖怪に出会ったところで撮影だってできない。

金槌とカッパ巻きで敵を倒せるのか!?
最後まで読んでくれてありがとう!
次回、金槌でカッパ巻きを叩いてキュウリを飛ばすあきらに乞うご期待!!

いや!そんな器用な荒技できるかっ!!!
よかったら、前回の記事や別の惑星も巡ってみてね♪




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